この映画は、アマゾンプライムのページをひたすらカチカチやっていて、偶然見つけたものです。
何か映画でも見よっかなあ、なんて思ったときに、私を含めて大概の人は聞き覚えのあるようなタイトルにばかり目が行きがちです。
しかし全体をみると、そういった作品はごくわずかなのがわかります。
アマゾンプライムやU-NEXTなどは特に大量の映画が配信されていますが、ちょっとページを進めてみれば見たことも聞いたこともないような映画がわんさか出てきます。
なので、たまにひたすらページを進めて大量にお気に入りに登録して時間があるときに見るようにしています。
それでヒット作(自分にとって)が見つかったりするのが嬉しいんですよね。

どんな話?
主人公が小さいボートにのって沖に出たら、突然霧が濃くなってくる。
そうしたら目の前に大きいボートが突然現れてびっくり。
声をかけるも返事はなく、とりあえず乗り込んでみる。
大きいボートの中を調べているうちに、自分が乗ってきたボートが消えてしまう。
しょうがないからこの大きいので帰るとするか、と思ったのもつかの間・・
出演者は1人だけ
そうなんです、主役にしてただ1人のキャストは彼です。
彼というのは、役名がなくてただ”船乗り”とだけあったからです。
演じているのは、ジョー・アゾパルディという役者さんです。
まあ1時間40分、一人しか見せないっていうのも結構きついものがありますが、彼の場合は観客を引き付ける演技力があったと思います。
今作の脚本を書いたのは、実はこの彼なんですね。
だからすべてを理解した上での演技だったわけです。
ちなみに、監督したのは彼のお父さんウィンストン・アゾパルディです。
感想は?
あのポスター、デザインがジェイソン・ステイサムのサメ映画に寄りすぎてますよね。
この映画のほうにはお化けみたいのが映ってますが、実際にはそんなの出てこないんですけどね。
まあ、マイナー作品のポスターとか邦題とかをメジャー作品に寄せて人目を引こうっていう作戦も分からなくもないですが。
『2020』とかいうタイトルのポスターを見て、あれ?『2020』?『2012』?え、え、?どっちがどっち?ってなりますからね。
で、この映画の話ですが
正直言うと、あのボートに関して何かしらの答えが欲しくて最後まで見たっていうのもあります。
彼も、物音を聞いたり気配を感じたりしていたわけですから、それが一体何なのか、人なのかそれとも超自然的な何かなのか、最後には分かるんじゃないかと思っていました。
それにあのボートは、明らかに誰かが乗っていたわけで、その人たちが何故ボートを放棄することになったのかも知りたかったですね。
でも見方によっては、実は放棄していなくて彼に嫌がらせしていたのは、その人だったともとれるんですよね。
また後から分かったことですが、あのボートの名前は何かの神話からきているそうで、そうなるとやはりスーパーナチュラルに捉えるのが正解なのかとも思えてきます。
では、仮に”人”だったらどうでしょう。
彼に恨みを抱く人間の犯行か。
最低二人は必要ですね。
ボートの中で彼をいじめた人と、彼の小さいボートを港に戻した人です。
彼に過去に嫌な思いをさせられていて、その仕返しをしてやろうと企んだわけです。
でも殺したいほど憎んでいたわけではなかったので、小さいボートを返し、結局は彼のことも開放しました。
ありえますよね、だって実は彼は性悪なのかもしれませんし。
では、もしも”スーパーナチュラル”だったらどうでしょう。
舟の名前が神話からきていると、見終わってちょっと調べたらわかりまして、なのでその辺を調べれば何かわかるのかもしれませんが、面倒くさかったので調べてません。
見ている最中に船名にピンときた人は、あっち系かと予想がついたのでしょうが、私はピクリともしませんでした。
もしボートに意思があったらという話で、じゃああのボートが彼をいじめた理由ってなんなんでしょう。
彼が勝手に乗り込んできて中を漁ったから?
乗り込まれたくなかったのなら、出くわしたときに逃げればよかったよね。
ということは、彼に乗り込ませたかったんですよね。
何のためでしょう。
私はずっと、誰か他に人間が隠れているんじゃないかと思って見ていました。
最後には分かるんじゃないかと。
でも結局は、謎は謎のままで終わってしまいました。
実は、ちょっとイラっとしました。
判断はあなたに任せます系は、あまり好きではないんです。
で、本当のところ、作り手はどちらの結論に導きたかったのでしょうか。
分かりませんね。