アマゾンのオリジナル(扱い)ですが、諸外国での公開をしり目に日本は半年間もハブられ、やっと2022年2月4日に公開となりました。
でも『REACHER』や『スイート・マグノリアス』シーズン2や『イエロー・ジャケッツ』シーズンフィナーレと同じ日です。
1週間でも、ずらせばよかったのにね。

~~リンディ(ケイト・ベッキンセイル)は間欠性爆発性障害と診断され、子供のころから隔離された生活を送っていました。
大人になったリンディは、ドクターマンチン(スタンリー・トゥッチ)の開発した器具を装着することで自身の暴力的な欲求を抑えられるようになります。
そして、普通の生活をなんとか送れるようになり、初めて恋に落ちます。
相手は、会計士のジャスティン(ジェイ・コートニー)です。
しかし、しばらくしてそのジャスティンが殺されたという知らせを受けます。
リンディは、ジャスティンの敵を討つため一人で犯人を捜し始めます。~~
この『Jolt/ジョルト』は、アマゾンのジャンル分けではアクションとなっていますが、私が見た限りこれはアクションというよりもコメディー映画に近いと思いました。
リンディーが装着している装置、自分でボタンを押して体に電流を流して暴力欲求を抑えるというやつ。
体に電流を流して、あっとか、うぅとか言ってますけど、ちょっと見方を変えればあれですよあれ、リモコンのスイッチ入れてブ~ンてやつ。
最後のほうで、ジャスティンにブ~ンてやられているのを見て、ただのプレイじゃないかと思ったのは私だけではないはずです。
絶対視聴者はそういう想像をするだろうと思ってやってますよ。
それから、ラヴァーン・コックスが刑事として登場しますが、リンディを捕まえたいのは分かりますが、なんであんな親の仇でも取る勢いで追い掛け回すんでしょう。
コントかと思いましたよ。
リンディはリンディで、赤ちゃん投げたりして(これはアウトですよね)。
また足を撃たれてあの態度はないでしょう。
もっと痛がらないと。
いくら相当の訓練をつんだからってね。
人間ですよね、メタヒューマンとかじゃないですよね。
といった感じで、どうも全体的に笑いを取りに来ているように思います。
もちろんアクションシーンもありますが、それはそれでどうも盛り上がりに欠けるというか淡泊というか。
(通っぽい言い方をすると)どのシーンも、振動数が同じなんですよ。
だから良く言うと、テンポよく話が進んで90分があっという間でした。
となりますが、
悪く言うと、単調すぎてどのシーンも記憶に残らない。
となってしまいます。
それからキャラクターの話をすると、ジャスティンはもう初見でうさん臭さ全開で、絶対こいついい奴じゃないだろ、というのがまるわかりでした。
メガネをかけたってダメなんです。
おかげで終盤にジャスティンが登場して、リンディは「ジャ、ジャスティン・・なんで生きているの?」なんて驚いていましたが、見ているこっちは「やっぱりね」なんですよ。
そこで視聴者を驚かせたいのだったら、やはりジャスティンの死体を見せておくべきだったと思います。
身分証を持った頭部のないバラバラ遺体とかでいいじゃないですか。
話がサクサク進んで行っちゃうので、”ジャスティンは死んだ”と簡単にすり込めたはずです。
そして、あの敵のボス。
ただの変態よぼよぼジジイじゃないですか。
リンディを一撃で気絶させられる彼は、なんで下剋上しなかったのでしょうか。
”ボス”という地位は、ワルにとって最高のステータスじゃないんですか。
とまあ、ダメ出しばかりするのも失礼なので、こんどは褒めてみようと思います。
ケイト・ベッキンセイル、いいですよね。
あの怒りが爆発したときの表情、最高にゾクゾクします。
ケイト・ベッキンセイルは1973年生まれなので、今年49歳ですよ49。
ぜんぜん見えませんよね、35くらいで通用しそうな感じです。
ちなみに、同じ1973年生まれなのが、ネーヴ・キャンベル、ジュリエット・ルイス、キャスリン・ハーン、ヴェラ・ファーミガ、キャスリーン・ロバートソン、クリステン・ウィグなどなど、メジャーな名前がズラリしています。
そんな中でも群を抜いて若いのが、このケイト・ベッキンセイルではないでしょうか。
あの若さを保つ秘訣を教えていただきたい。
で、映画の話に戻って、リンディがジャスティンを仕留めるところの筋書きは良かったと思います。
リンディがジャスティンと対峙して、あのビリビリプレイを耐えて、肉弾戦でジャスティンを最後仕留めるのかと思って見ていましたが、爆弾渡してとっとと逃げるというやつ。
完全に意表を突かれました。
それから、スーザン・サランドンですね。
目が怖いんですよ、目が。
ケイト・ベッキンセイルが石になるんじゃないかと思ったぐらいです。
しかもあんな短時間の出演にもかかわらず、ちゃんと記憶に残ってしまうという圧倒的な存在感を放っていました。
なので言ってみれば、この二人のおかげでなんとかなったという感じです。
仮に、もしリンディがケイト・ベッキンセイルじゃなくて他の駆け出し女優とかだったら、スーザン・サランドンの出演もなかっただろうし、そうなるとアマゾンで世界配信どころか、日本だとU-NEXTあたりに買いたたかれて大量のB級映画のライブラリに埋もれてしまう運命だったんじゃないかと正直思ってしまいました。
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