image:IMDb.com, Inc.
- 原題:Christmas in the Wild
- 監督:Ernie Barbarash
- 製作国:アメリカ
- 公開:2019年
- 配信:NETFLIX(オリジナル)
- 時間:1時間25分
- 字幕:英語・日本語
- 音声:英語・日本語

ケイトの息子、ルークを演じているジョン・オーウェン・ロウは、ロブ・ロウの次男です。
「ホリデイ・イン・ザ・ワイルド」予告編
「ホリデイ・イン・ザ・ワイルド」あらすじ
息子の大学進学を機に、夫婦で2回目のハネムーンへ行こうと計画していたケイト。
しかし、夫から提案されたのはまさかの離婚。
結局1人で旅行に行くことにしたケイトですが、旅先で訪れた象の保護施設での体験によって、新たな人生の目的を見出すことになります。
「ホリデイ・イン・ザ・ワイルド」キャスト
デレク・・ロブ・ロウRob Lowe ゴールデングローブ賞に6回もノミネートされている実力派。ちなみに「セント・エルモス・ファイアー」(1985)ではラジー賞を受賞しています。
ケイト・・クリスティン・デイヴィスKristin Davis 代表作は「セックス・アンド・ザ・シティ」。同作でゴールデングローブ賞、エミー賞にノミネートされています。映画版2作目でラジー賞を受賞しました。
ルーク・・ジョン・オーウェン・ロウJohn Owen Lowe 今作が初の長編映画出演になります。ロブ・ロウの次男坊です。
Colin Moss(ドリュー),Fezile Mpela(ジョナサン),Thandi Puren(トリシュ),Hayley Owen(レスリー)・・・
「ホリデイ・イン・ザ・ワイルド」感想
image:trailer
遠目から見ると、このロブ・ロウは「インディージョーンズ」のハリソン・フォードに見えなくもないですね。若干ワイルドさが足りないような気もしますが、この映画で求められていたのはそこではないです。
では、何が求められていたかというと、それは「優しさ」です。象牙の密猟などから野生の象を守るにしては、ちょっと頼りなさも感じますが、人や象と接する時の表情や目は優しさで溢れています。
「目は口ほどに物を言う」と言いますが、目つきの悪い人は大概性格も悪いですから、その点を踏まえると、この映画のロブ・ロウの演技は「目ー演技」だと思います。
ただの恋愛映画・・ではない
この映画を、美熟女とイケ親父をリードに据えた中年セカンドライフラブストーリーとして見てしまうと、ものすごくありふれたものに見えてしまいます。
旅先で出会った男女が、お互いに惹かれ合っているけれども環境の違いから離れ離れに・・でも最後は2人が結ばれハッピーエンドで終わるってやつ。
個人的には、恋愛映画に限って言えばハッピーエンドにならないと許せないタイプなので、その点に関しては良いのですが、ストーリーをみるとやはり普通にその辺に転がってるやつ感を感じます。
しかし、この映画にとってはその程度のラブストーリーで必要十分なんです。
それは何故かというと、この映画が1番伝えたいことは中年男女の恋愛話ではないからです。もちろん実力派2人がリードなので、同じようなラブストーリーでもそのへんの役者にはできないものを見せてくれているのは確かです。でも、あえてラブストーリーをベタなパターンにして抑え気味にしています。
では、この映画が1番伝えたいこととは何かというと・・
野生象の保護

映画の撮影は、南アフリカ、ザンビアで行われました。象たちの撮影が主に行われたのは、ザンビアの「ゲームレンジャーズ国際象の孤児院」というところです。
この施設のルール、そしてネットフリックスの動物福祉に関するルールに則って、キャストたちが接していた象の大部分は、実は象の人形を使っていたそうです。
映画の最後で流れます。
”野生のゾウは、この10年で62パーセント減少。この威厳に満ちた生物の保護活動に支援の手を。”
これが、この映画が1番伝えたいことです。
基本的に、動物は食べるために他者を殺します。でも人間はそうではありません。この映画では、象の個体数の減少の一因として象牙の密猟を挙げています。そして孤児になってしまった象を保護し、育てて野生に帰す活動をしている施設への支援も訴えています。
(全体的にみれば、象に限った話ではありませんが)すくなくとも、食物連鎖の頂点に君臨する人間の手によって、消える必要のない命が消えていっているという事実は、認識しておくべきだと思います。
世界的にも対策が取られていますが、この映画を見たほんの一握りでも行動をおこせば、今よりもずっと状況は良くなるはずです。そう考えると、この映画を宣伝しまくるのも一つの手かもしれません。