ニューヨーク・タイムズ紙の同名コラムをもとにした全8エピソードのオムニバスドラマ。アン・ハサウェイやアンディ・ガルシアなどの有名俳優が多数出演しているのも見どころの一つ。シーズン2への更新も決定しています。
- 2019年アメリカ
- 配信:Amazon(オリジナル)
- 音声:英語・日本語
- 字幕:日本語
#1 私の特別なドアマン

暮らしているマンションのドアマンをしているグズミン(Laurentiu Possa)に、連れてくる男性のことでいつもダメ出しされているマギー(Cristin Milioti)。
そんなある日、マギーは妊娠していることがわかります。
そのことでパニックになり、思い悩んでいるマギーを支えたのは、ドアマンであるグズミンでした。
ドアマンとして
マギーの成長を見守ってきたグズミンは、マギーのデート相手を見ただけでその人間性を見抜き、マギーには不釣り合いだと思ったら容赦なくダメ出しします。
マギーにしてみれば、自分の選んだ相手がダメ男だと認めたくはないのですが、グズミンの人を見る目は確かなようで、どうしても出会って別れての繰り返しになってしまいます。
このグズミンとマギーのやり取りを見ていると、ただの「ドアマンと住人」ではなく、「父と娘」のような心の繋がりを感じます。
グズミンは、(娘のように思っている)マギーには良い男性を見つけてほしい。なので、相手がダメ男だと思ったら容赦なくダメ出しする。
一方マギーは、自分の選んだ相手を、(父親のように思っている)グズミンに認めてほしい。なので男性を部屋に上げるのにも、グズミンの顔色を伺ってしまう。
そしてついにこの人だ!
と、ある意味当たりそうもない確信をもってしまったイケメン英国人テッド(Charles Warburton)を部屋に入れてしまいます。翌朝、やはり当然の如くグズミンにダメ出しされてしまい、そしてしばらくしてやっぱり別れてしまいます。
しかし、後にマギーの妊娠が発覚(当たったのは別のものでした)。お尻の軽さが裏目に出た感じです。
そして、パニックに陥ったマギーを見て、みんな思ったことでしょう。
自業自得。
映画やドラマでよくあるパターンですが、予期せぬ妊娠で悲嘆にくれているシーンを見ると、毎回イラッとします。なぜだか分かりますよね。
というように、このマギーにはあまり肩入れできませんが、グズミンは違います。
マギーが子供を生むかどうか迷っている時も、LAでの仕事を受けるかどうか悩んでいる時も、決してこうしろああしろとは言いませんでした。
マギーが自分の考えに自信を持って行動できるように、そっと背中を押してあげていたんです。実の親でも、そんな接し方はなかなかできませんよね。
いやまてよ、親じゃないからできるのか・・
また、最後にグズミンはマギーに言っていましたね、「連れてくる男性を見ていたんじゃなくて、あなたの目を見ていたんだ」と。
深いというか、さすがというか、なんとなくわかる気がします。
うちのマンションにも
ドアマンならぬ管理人がいますが、顔を合わせれば挨拶する程度です。というか、普通はその程度ですよね、昔なじみでもないし赤の他人だし。
でもどうでしょう、もしもうちのマンションの管理人がグズミン系の人かもしれないと想像すると、ちょっと親しくなってみたい衝動にかられます。
向こうにしてみれば、いい迷惑なんでしょうが。
■■■クリスティン・ミリオティ Cristin Milioti■■■
image:IMDb.com, Inc.
1985年8月16日アメリカ・ニュージャージー州生まれ
ブロードウェイミュージカル「ワンス」でトニー賞にノミネート。
2013年グラミー賞( Best Musical Theater Album )受賞。
『ブラック・ミラー』
『ファーゴ』
『ウルフ・オブ・ウォールストリート』など
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