image:IMDb.com
- Body of Sin
- 2018年
- アメリカ
- 1時間24分
- 配信:AMAZON
- 音声:英語・日本語
- 字幕:英語・日本語

昏睡強盗を生業としているエリカと、その新しい相棒のローレン。
未経験のローレンに、「見てなさい!」とばかりにターゲットのパーセルと部屋にシケこむエリカ。
やることをヤッてから(このへんはある意味良心的)眠らせて、持ち物や部屋を物色して出てきたのが大量のダイアモンド。
超ラッキー!ととりあえず2人は離島のエリカの家へ向かいます。
そこで、ダイアモンドのことが気になってニュースを検索していると、出てきたのはパーセルが死んだという記事でした。
あのダイアモンドはヤバいやつだ(そもそもトイレのタンクに隠してあったのでヤバいのは当然)と悟ったローレンは大騒ぎ。
痕跡は全部消したから大丈夫、となだめるエリカ。
でも、追っ手が来るのは当然の流れ。
さあどうする、エリカとローレン!
image:© Olson Pictures IMDb.com
●エリシャ・クリイス Elisha Kriis/エリカ
インド生まれ
わずか10才で舞台に立ち、それがテレビデビューでした。
その後、世界中を旅する旅行番組のホストになり、100を超えるエピソードを残しました。
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●エリー・パトリキオス Ellie Patrikios/ローレン
1993年イギリス
ギリシャ語も話せます。
また、ファッション誌のモデルとしても活躍。
●ウィリアム・マーク・マカロー William Mark McCullough/マイク
島の保安官補
ローレンとできちゃう
●リカルド・ベルディーニ Riccardo Berdini/トム
土地開発業者を装いエリカに接近
タイトル
原題は『Body of Sin』です。
直訳すれば「罪な体」でしょうか。なんかワクワクしませんか「罪な体」。
け、決して猥褻な想像をしていたわけではありませんが、どのぐらい罪な体なのか知りたかったのは事実です。
それから、邦題は『デンジャラス・ボディ』。
こちらは「危険な体」とでも訳せるでしょう。”危険”には色々な意味がありますが、両タイトルを見て鼻血ブー的な危険を想像してしまったのは私です。
結果、出たのは鼻水。低予算(今作は50万ドル)B級映画にありがちな、ごめんねポロリもなく、変な想像をしてしまった私のような人間には、たぶんタイトル詐欺だと罵られることでしょう。
それと、このポスター。
なんか”イケてる美女が、悪者と戦っちゃいます”みたいな雰囲気出してますけど、この女、昏睡強盗の指名手配犯ですから。
それから低予算ついでに言いますが、役名の付いたキャストが7人しかいません。エリカがダイアモンドをパクってその後死んじゃってたパーセルも入れて7人です。(「ヘンリ~!」なんて呼ばれていた船の船頭はエキストラ扱いです)これは割と珍しいです、ショートフィルムでもあるまいし。
となると、嫌でもこの7人(パーセルはすぐ死んじゃうから実質6人)に注目が集まるわけです。キャラが多ければその分注目を分散させられるので、キャラ設定は浅くてもなんとか誤魔化せるものですが、少ないとそうはいきません。
何でエリカは昏睡強盗なんか始めたの?
エリカとローレンがコンビを組むことになったいきさつは?
トムはただの宝石商?それとも密輸組織かなにか?
私が知りたかったことは、何も分かりませんでした。
ミスリード
過去のエリカの被害者ビルは、そのことで仕事も家族も失ってしまったため、エリカに復讐しようと島にやって来ました。
エリカやローレンに姿を見せたり、エリカといちゃついているトムを狙ったりしていることから、ダイアモンドを取り戻しに来たのはビルだと思わせることに成功しています。
トムの登場を見たときは、怪しさ満点で絶対こいつがダイアモンドを取り返しに来たんだと思いましたが、ビルにトムを狙わせたことで、「え、違うの?」という疑問を持たせたままエンディングパートまで引っ張ることができました。
ひょっとしたら、ビルが登場してから殺されるまでの一連の流れを、この映画最大の見せ場にしたかったのかも知れません。
許せなかったところ
かるくおさらいします。
まず前提として、主人公のエリカは昏睡強盗で食ってる犯罪者です。
ビルが追ってきたのは、過去にエリカに身ぐるみ剥がされて全てを失ったからです。
そしてトムが追ってきたのは、エリカにダイアモンドを盗まれたからです。
つまり、エリカが狙われたのは自業自得なわけです。
ビルもトムも、エリカを見つけたんだから警察に通報すればいいじゃないかと思うかも知れませんが、そうしなかった(できなかった)のは何故か。
それは、エリカが痕跡を一切残さなかったからです。証拠がなければ、警察は動いてくれませんからね。
なので、ビルは自分で殺るしかないと思ったわけです。トムの方は、たぶん真っ当な商売ではないからでしょう。
そんなビルは、たまたまエリカを見かけて追いかけてきました。そしてトムは、ケースに仕込んであった発信機で追跡です。
正直、何が許せなかったかと言えば、結局エリカはダイアモンドを手に入れて、トンズラしてしまったことです。
ビルは、エリカが指名手配になっていたことを知らなかったかもしれません。でも、ローレンとイチャついていた保安官補のマイクは違います。そのことをはっきりとローレンに警告していましたから。
なのに捕まえようともしませんでした。捕まえとけば大手柄ですよ。昇進していたかもしれません。なのにローレンと一緒に「ほな、ばいなら」って。職務怠慢も甚だしいです。
もし仮に、エリカが昏睡強盗はするけど、そのターゲットはみんな悪者とか、昏睡強盗はするけど、かたや人助けに積極的とか、何か昏睡強盗はするけど良いこともしてますよ的な部分が見えていれば、マイクが見逃した理由付けもできたのですが、そんなものは一切なく、始めから終わりまでただの強盗犯としてしか描かれていません。最後、危なかったけどダイアモンドも手に入れられてよかったね・・じゃね~んですよ。
結論
見た人、いろんな意味で見なけりゃ良かったと思ったことでしょう。
まだ見ていない人、セクシーショットがちょっとだけあります。